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高強度インターバルトレーニング

日本語

High-Intensity Interval Training - Benefits of this Specific Exercise

by: ハイジ・フリッツ、文理学修士、自然療法医師

ボルトン自然療法クリニック
64 King St W, Bolton, Ontario L7E 1C7

www.boltonnaturopathic.ca
info@boltonnaturopathicclinic.ca



高強度インターバルトレーニング-この特別なエクササイズの利点 はじめに

高強度インターバルトレーニング(HIIT: high-intensity interval training)は集中運動トレーニングです。運動およびフィットネスの世界では、高強度インターバルトレーニングは投資に対して高い見返りが得られる方法として、益々人気を博しています。高強度インターバルトレーニング時間は数秒間から8分間の範囲で、個人の予測最大心拍数の80-95%で行われるでしょう[1]。回復時間はトレーニング時間と同じ長さですが、達成される心拍数はずっと低くなるよう(通常は40-50%の範囲になるよう)行われます。これら高強度および比較的低強度の時間は、トレーニングを終えるまでの間、交互に繰り返されますが、これは平均で20-60分間、続きます。

高強度インターバルトレーニングは、数々の健康効果があるとされています[2]。有酸素運動は、脂質プロファイル、血圧、そして炎症マーカーへの効果を含む心血管疾患リスクに対して大きな影響を与えます。運動も、卒中、急性冠症候群、そして全体的な心血管系死亡のようなイベントのリスクを低下させます。大抵の運動プログラムは、継続した有酸素運動を死亡減少のモデルとしています。しかし、一般的な有酸素運動とは対照的に、高強度インターバルトレーニングには特に多数の利点があります。ある記事では、特定の効能、特に減量が、高強度インターバルトレーニングでは増幅されることが分かりました。この著者らは、高強度インターバルトレーニングは患者さんのコンプライアンスがより高く、ですから患者さんたちはより運動計画を実行するようであることを発見しました。この調査では、これらの問題のリスクを有する人口においてですら、心血管および代謝の転帰が改善したことも分かりました[2]。しかし、高強度インターバルトレーニングを開始する前に特別の検査あるいは指導が必要な可能性のある患者さんたちがいることも、明らかとなりました。

高強度インターバルトレーニングの運動プログラムは、基本原理が守られる限り、多くの方法で作成することが可能です。幾つかの情報によると、トークテストをガイドに用いることが提案されています。トークテストの背景となる考えは、高強度の活動を行っている際は話すのが難しいはずであろうというものです[1]。一方、ワークアウトのうちの低トレーニング強度の部分を行っている時には快適に話せるはずなので、会話をすることが可能でしょう。大変一般的ですが、これはあなたが正しく高強度インターバルトレーニングのプログラムを行っていることを教えてくれます。この記事では、高強度インターバルトレーニングとその健康効果について検討しましょう。


中高年の人たちのフィットネスと血圧 中高年の人たちのフィットネスと血圧

ある研究では、ウォーキングの形での高強度インターバルトレーニングは大腿部の筋力および最大有酸素容量を増加させることができるかどうか、そして中強度の継続的なウォーキングのトレーニング以上に血圧を低下させることができるかどうかについて詳細に調査しました[3]。この研究では、平均年齢63歳の男性60人および女性186人が、ウォーキングトレーニングなし、中強度の継続的ウォーキングのトレーニング、高強度インターバルトレーニングのウォーキングのトレーニングという3つのグループに分けられました。中強度の継続的ウォーキンググループの参加者たちは、彼らのウォーキングの最大有酸素容量のおおよそ50%で歩くよう指示を受け、一日あたり8000歩以上を一週間あたり4日以上歩いたかを歩数計を用いて確かめました。高強度インターバルトレーニング群の参加者たちは加速度測定器によって監視を受け、ウォーキングの最大有酸素容量の40%での3分間の低強度ウォーキングに続いて最大有酸素容量の70%以上での3分間の高強度ウォーキングを一日当たり5セット以上繰り返し、これを一週間のうち4日以上行うよう、指示を受けました。それに加えて、アイソメトリックな膝伸展力および屈曲力、サイクリングの最大有酸素容量、そしてウォーキングの最大有酸素容量といった他の項目を測定しました。全ての項目はトレーニングの前後の両方で測定されました。

研究結果によると、非ウォーキングトレーニング群で男性25人中9人、女性59人中37人が、中強度の継続的ウォーキング群では男性26人中8人、女性59人中43人が、そして高強度インターバルウォーキングトレーニング群では男性19人中11人、女性68人中31人が、目標を達成したことが示されました。高強度インターバルトレーニング群では、アイソメトリック膝伸張は13%、アイソメトリック膝屈曲は17%、サイクリングの最大有酸素容量は8%、そしてウォーキングの最大有酸素容量は9%、増加しました。全ては統計的に有意な変化であり、全てが中強度の継続的なウォーキングトレーニング群の増加よりも大きいものでした。それに加えて、高強度インターバルトレーニング群では安静時収縮期血圧の低下はより大きいものでした。著者らは、間隔を置いたウォーキング、とりわけ高強度インターバルトレーニングには、年齢による血圧の上昇および大腿筋力の低下、そして最大有酸素容量に対して保護効果があるかも知れないという結論を下しました[3]


心代謝疾患リスクを低下させる 心代謝疾患リスクを低下させる

ある記事では、心代謝疾患リスクを減少させるための高強度インターバルトレーニングの可能性を詳細に調査しました[4]。(アメリカ合衆国のような)幾つかの国々では成人の三分の一以上が、胴囲の増加、高トリグリセリド、血糖や血圧の問題、そしてHDL(善玉コレステロール)の低下といった心代謝要因を含む、メタボリック症候群の基準を満たしています。これらの心代謝要因に対する第一の取り組みとして、生活習慣の見直しが強く薦められます[4]。この研究で著者らは、身体活動の効果、とりわけ高強度インターバルトレーニングを取り入れることが可能かどうか、およびそれがフィットネスや心血管の健康の改善と同等あるいは優れている結果となるかどうかについて評価しました。

健康な人の集団および臨床的集団に対して高強度インターバルトレーニングを利用する根拠は、動きの激しい体節では細胞ストレスが上昇するため、短期間でも高い適応が促され、それに続く回復期間をはさめば、訓練を積んでいない人でも回復期間なしに継続して活動する時以上に運動することが可能であるというものです。著者らは、高強度インターバルトレーニングについての24の研究の健康転帰を詳細に調査しました。57%の研究では、空腹時血糖値に改善が現れるまでには最低12週の期間が必要でした。30%の研究では、HDLの改善に必要なのは最低8週でした。高強度インターバルトレーニングにより総コレステロール、LDL、あるいはトリグリセリドに改善がもたらされた研究はありませんでした。血圧の変化および肥満や太り過ぎの度合いの改善のためには、少なくとも12週が必要です。高強度インターバルトレーニングは、様々な種類の心機能障害や代謝機能不全の患者にとって、安全かつ効果的であることが示されました。この研究の著者らは、高強度インターバルトレーニングは、最低8-12週行われる際には、エアロビックフィットネスにより優れた改善が促され、そして幾つかの心代謝リスク因子に同様の改善が促されるようだという結論を下しました[4]

覚えておくべきこと

この記事では、高強度インターバルトレーニングについて検討しました。実際の運動の種類や高強度および低強度の運動の継続期間には様々な可能性があり、あなたの現在のフィットネスレベルやあなたが何を達成しようとしているかに依るでしょう。高強度インターバルトレーニングには幾つかの安全面での懸念があります。例えば、長い年月の間、デスクワークだった人たちには、高強度インターバルトレーニングによって冠動脈疾患のリスクが高まります。高強度インターバルトレーニングを始める前には主治医の許可を得るのが良いでしょう。そして高強度インターバルトレーニング法へと移行する前に、しばらくの間は定期的に運動することを考慮して、良好なフィットネスレベルの基準を作っておくことが望ましいでしょう。更に、もしあなたがグループで運動をしているならば、あなたを他の人たちと比較しないで、自分に合った強度レベルに集中することが大切です。

私たちは高強度インターバルトレーニングの主要な効果の幾つかに着目しました。高強度インターバルトレーニングは減量に加えて、通常の有酸素運動で達成可能なことにも役立つでしょう。同様に、高強度インターバルトレーニングはフィットネス、可動域、そして血圧、血糖や高コレステロールのような数々の代謝要素に有益であることが確認されました。特にもしあなたが代謝症候群や上記リスク因子の組み合わせに悩まされているならば、健康的な食事および喫煙のような生活習慣の見直しと共に行う高強度インターバルトレーニングは良い選択肢かも知れません。効果が現れるために高強度インターバルトレーニングを行わなければならない期間については、少なくとも8-12週、一週間に4日以上の運動を行うのが最低限の期間であることが、幾つもの研究により示唆されています。高強度インターバルトレーニングをより長期間行うと、効果がより高まるようです。もし高強度インターバルトレーニングについての詳細をお知りになりたければ、担当の自然療法医に相談して下さい。