春になると、季節ものの地元産の食品や緑色葉野菜（GLV）が、特に健康全般のために、より望ましい品質になります。 緑色葉野菜には、サラダ、ケール、ブロッコリー、コラードグリーン、ほうれん草、カラシナなどがあります。選べる緑色葉野菜は様々ありますが、臨床科学研究の多くではブロッコリーとアブラナ科の野菜に焦点を当てています。

緑黄色野菜

緑黄色野菜には、様々な慢性疾患に対する健康上の利点が豊富にあります。以下は、カナダのハートアンドストローク財団による心臓の健康を守る食品リストの一つです:

• 緑黄色野菜
• ベータカロチンを含む食品（ニンジン、トマト、カボチャ、サツマイモなど）
• ビタミンCが豊富な食品（ブロッコリー、赤ピーマン、イチゴ、オレンジなど）¹

また、緑黄色野菜に含まれる硝酸塩（パッケージ食品に添加される硝酸塩とは対照的に）は、一酸化窒素に変換して血管の拡張を促すことから、心血管系に有効です。

心臓の健康と心血管疾患に対する緑黄色野菜の効果 - 研究によると

血圧と血管内皮機能に対する硝酸塩の効果に関する人体実験のレビューは、硝酸塩の消費量と収縮期血圧との間に反比例の関係があることが示され、わずか3mmolの硝酸塩の投与によって、収縮期血圧が3mmHg低下しました。²

50歳以上の男性と女性を対象とした14年間にわたる観察研究では、ライフスタイルや心血管疾患の危険因子とはかかわりなく、植物の硝酸塩摂取量と心血管疾患（CVD）死亡率の間に反比例の関係があることがわかりました。野菜による硝酸塩を69.5mg/日以上摂取したグループの四分位数において、CVDによる死亡リスクが比例して低下することが示されました。³

別の研究では、14〜35歳の222人の女性を対象に緑黄色野菜スナックの効果が調査されました。その結果、緑黄色野菜由来のα-リノレン酸（ALA）54.1 mgを含むスナックを12週間の補給したところ、4.1 mgのALAを含むスナックと比較して、中鎖赤血球DHAレベルが24％増加し、血中ホモシステイン値が低下しました。また、インスリン抵抗性を持つ男性が脂肪が豊富な食事とともに緑黄色野菜を摂取した際にも、心血管に対する同様の効果が見られました。⁴

ブロッコリーとアブラナ科の野菜

ブロッコリーとその化学製品は、化学的な予防や肝臓の解毒サポート、エストロゲンの健全な代謝の促進において、より臨床的に重要です。キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーにはスルフォラファンと呼ばれる特定の硫黄化合物が含まれているため、食事に取り入れることで、特定の種類の癌に対する化学的な予防効果があり、⁵ パイロット研究が行われています。⁶

いくつかのヒト臨床試験において、ブロッコリー（500mg/日）、芽キャベツ（250mg/日）、その他のアブラナ科野菜の肝臓のシトクロム酵素活性に対する影響と、解毒経路を強化する効果について調査されました。⁷

ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜のもう一つの利点は、フリーラジカルを減少させる働きがあることです。フリーラジカルによる損傷により悪化する疾患に効果があり、例えば、あるランダム化比較試験において、自閉症の人がスルフォラファンサプリメントを18週間補給したところ、症状が軽減しました。スルフォラファンサプリメントを摂取した若年成人は、異常行動チェックリスト（ABC）、社会的反応尺度（SRS）、臨床的全体的印象改善尺度（CGI‑I）において、社会的機能障害と社会的行動障害が減少しました（p = 0.015– 0.007）。⁸この研究では統計的および臨床的関連性が観察され、サプリメントの摂取を中止すると、スコアは治療前のレベルまで上昇しました。これは、継続的な補給が必要である可能性が高く、その効果は服用量に比例することを示しています。

自閉症スペクトラム障害の他、高レベルの酸化ストレスと抗酸化力の低下、グルタチオン濃度の低下、ミトコンドリア機能障害、過酸化脂質./神経炎症の増加においても、スルフォラファンの補給により効果がある可能性がありますが、これについては、今後さらなる研究が必要です。

ホルモンの健康に対する緑黄色野菜の利点

腸の健康は、ホルモンにかかわる障害の予防において重要です。胃や腸で分泌される酵素によって栄養素が分解されて腸全体に吸収されます。酵素の中には栄養素の正常な吸収を促すものもあれば、ホルモンや薬、その他の毒素などの代謝の副産物を除去する働きがあるものもあります。こうした解毒酵素は主に肝臓と腸にありますが、他の臓器にも見られます。

食物繊維の摂取量が不十分な場合やマイクロバイオームが変化している場合、消化器系から排出したい有害な副産物やホルモンが再吸収される可能性があります。これは、エストロゲンの代謝が腸の健康や肝臓のエストロゲンを分解する機能により調節されるため、エストロゲンの値の影響で生じる可能性があります。

アブラナ科の野菜に含まれるインドールには、シトクロムP450を誘導する働きがあるといわれ、様々な動物実験において癌予防の効果が示されています。また、エストラジオール代謝もシトクロムP450を介していて、乳癌のリスクに関連しているため、アブラナ科の野菜に含まれるインドールは、理論的にはヒトのエストロゲン応答による発癌リスクを減少させる可能性があります。

ある人体実験で、最も強力な誘導物質であるインドール-3-カルビノール（I3C）を投与したところ（1週間にわたり500mg/日）、エストラジオール2-ヒドロキシル化の程度（平均±SEM）が29.3％±2.1％から45.6％±2.1％に大幅に増加しました（p <0.001）。⁹こうした結果は、I3Cがエストラジオール代謝に影響を及ぼし、エストロゲン依存性疾患に対する新たな化学的な予防になり得る可能性があることを示しています。ただし、スルフォラファンやインドール-3-カルビノール（I3C）などのグルコシノレートの加水分解によって生成されるイソチオシアネートとインドールには、癌を予防する働きがあるといわれていますが、長期間投与することで悪性腫瘍が進行するなど、有害な影響が報告されています。疫学研究によると、アブラナ科の植物に含まれるイソチオシアネートとインドールを摂取することで、癌のリスクが低下する可能性がありますが、こうした効果は、遺伝的変異（多型）やイソチオシアネートの除去代謝によって左右される可能性があります。また、調理手順により、グルコシノレートとその誘導体の生物学的利用能や摂取量が変わります。¹⁰

ケルセチンは、I3Cとともに、サヤインゲンやブロッコリーなどの様々な野菜や果物に含まれるフラボノイドで、健康を促進する効果があります。そして最後に大事なことを言い忘れましたが、緑茶（緑の野菜ではありませんが、緑色をしています！）とその主な活性化合物であるカテキンも、その抗酸化能力について臨床研究が行われています。全体として、緑黄色野菜に含まれる様々な物質には、健康を促進する効果があります。

以下は、毎日野菜をより多く摂取するための私のお気に入りのレシピです！

ケイトリン博士のグリーンスムージー

• 一握りのケールまたはほうれん草
• 熟したアボカド1個
• 角氷2、3個
• バナナ1本
• メープルシロップまたはアガベシロップ小さじ1杯

簡単ブロッコリー炒め

• ブロッコリー1カップ
• カシューナッツ
• ごま油、グルテンフリーの醤油、たまり醤油

みじん切りにしたニンニクとショウガをごま油で炒め、ブロッコリーを少量の水とともに加えます。最後にカシューナッツを加えたら、 玄米の上に盛り付けます。