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持続性抑うつ障害 - 無感情・無感覚

Jewel Alfoure
BSc, ND

29 December 2019
日本語

Jewel Alfoure自然療法医

 

 

 

 

Introduction

はじめに

悲しみ、絶望感、以前興味を持っていた活動への関心の喪失は、一般にうつ病と呼ばれる広く知られた深刻な気分障害の特徴です。精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM)では、一定期間に感じる特定の感情に基づき障害を定義しています。2週間以上にわたる憂鬱感、喜びの減少、無気力状態は、大うつ病障害(MDD)と呼ばれるうつ病の診断基準の一部です。自殺防止プログラムの努力のおかげで、うつ病は何らかの形で一般に知られています。あまり一般的ではない隠れたうつ病の一つは、持続性うつ病障害(PDD)です。1PDDと診断される基準には、軽度のMDD症状が2年以上続くことが含まれます。PDDは、MDDほど深刻ではないため、見落とされたり、軽視されたりします。2

pdd

PDD MDD

PDDは、いくつかの点においてMDDと同様に重症で、生活の質に大きな影響を与える可能性があります。 MDDと比べて、憂鬱感に対して無知だったり記憶になかったりします。普通の人が経験する興奮や喜びを感じない状態が何ヶ月も何年も続きます。3残念ながら、こうした症状によって衰弱することがないため、治療を求めることは滅多にありません。PDDは日常生活に影響を与えますが、ふさぎ込んだ態度が継続して現れます。さらに心配なのは、子どもがPDDを患った場合、いらいらしたり、欲求不満になったり、社会的要求を満たせなかったりします。一般に、症状は、日常生活の需要を満たせるほど穏やかです。45しかし、PDDを患っていない人のように、喜びや興奮、希望を感じることができずに過ごします。

2年にわたり軽度の憂鬱感が続くとPDDと診断されるため、通常非常に長い道のりです。診断基準は、この期間中に症状が継続し、2ヶ月以上治まらないことです。睡眠障害や食欲の変化、一般的な欲求不満は、PDDに伴うあまり明らかではない症状の一部です。PDDは、あらゆる年齢層が患う恐れがあり、一部の専門家により二重うつ病と分類されているMDDと共存する可能性があります。67

 

従来の治療オプション

PDDMDDほど深刻ではなく、生命を脅かしませんが、生活の質が徐々に損なわれる深刻な気分障害です。精神高揚薬による治療が用いられる場合がありますが、あらゆるケースに該当するわけではありません。精神高揚薬は深刻な副作用をもたらす恐れがあるため、自然療法が最も効果があり、試す価値がある場合もあります。

PDDの治療に最も広く利用される薬物に、三環系抗うつ薬とセロトニン選択的再取り込み阻害薬があります。 PDDの最も優れた従来の治療法の一つは、認知行動療法(CBT)です。 8CBTでは、訓練された専門家とともに思考パターンを綿密に調べます。ポジティブな思考パターンを強化し、ネガティブな思考パターンについては吟味して質問を行い、最終的によりポジティブな思考パターンに変えます。CBTにより治療が強化され、PDDMDDの治療さえも可能であるといわれています。910

 

cbt段階的回復への証拠に基づくアプローチ

平均して、うつ病を患う人が治療を求めるまでには約10年かかります。これは、平均寿命の約8分の1にわたり、質の低い生活を送ることを意味します。回復に向けてまずすべきことは、現在の気分状態を問うことです。PDDは慢性疾患であるため、回復への道のりは緩やかでゆっくりとしたものである可能性が高いことを理解することが重要です。1112

 

マインドフルネス

マインドフルネス療法は、施術者によって大きく異なる可能性があります。多くの人が、マインドフルネスという用語を毎日一定時間瞑想することとして用いています。研究によると、マインドフルネスと瞑想が様々な身体的および感情的な健康面に有効であることが示されていて、マインドフルネスにより全体的な免疫力が高まり、健康さえ向上できるといわれています。13マインドフルネスには訓練と忍耐を要するため、徐々に始めるのが最善です。14

マインドフルネスを実践するための最初のステップは、気づきの実践です。日常生活における出来事を直に体験しようとすることで、自分自身についてや自分が必要とするものに対する理解が深まります。心をクリアにし、常に「今、ここ」の状態を保ちましょう。日々の活動を心や体に刻んでください。ストレス要因や日々のタスクに対する感情的な反応に注意してください。通常、一日の中で様々な感情を経験します。現在自分の心を占めている不安や、持ち続けている期待など、心をかき乱す事柄に注目してください。ストレスの多い日でさえ、少なくとも楽しみを一つ見いだせるようにしましょう。15

現状の変化に対して感情が平坦または無感情である場合は、最後に心から幸せを感じたときのことを思い出してください。同様のマインドフルネスを用いて、対人関係と自分自身との関係を観察しましょう。脳裏に浮かぶ言葉から離れ、心の中で自分自身をどう見つめているか、一貫したパターンを見つけてください。評価したり変えようとしたりせずに、日常生活について掘り下げ続けることが非常に重要です。ただし、これは、医療関係者のサポートが必要な場合に備えて、自己認識に関するデータを収集しているに過ぎないことに注意してください。16

 

wellnessバランス

気分を観察しながら、生活全般について考えます。まず、時間を分割して、1週間における通常の活動を書き留め、それがいかに楽しいかを評価します。また、一日がどのように展開されるかに着目してください。睡眠はバランスが取れていますか?朝起きるのに苦戦していますか?寝苦しいですか?17食生活についてもみましょう。時間をかけて料理をしていますか?過食症または拒食症ですか?常にこうした問題を抱えていますか?18活動は主に深刻なものですか?余計なことをするのを避けていますか?人付き合いを避けていますか?19精神的に満足していますか?精神面において実践していることはありますか?日々運動をしていますか?最後に、一日のタスクをすべて完了するのに苦労していますか?20こうした質問事項は、うつ病の身体的原因を除外するうえで役立ち、治療を行う前に尋ねられる重要な質問です。また、気分を高めるための健康的な環境づくりに関するガイドラインを構築するうえでも役立ちます。例えば、睡眠覚醒サイクルの不均衡、体にいい栄養素の不足、運動不足は、すべて気分に悪影響を与える恐れがあります。こうした面を改善することで容易に気分を向上でき、根本的な問題を解決することさえできることが示されています。212223

 

尋ねるべき重要な質問:医療従事者に結果を提示する

自分の状況に関する情報を収集する際は、医療提供者に質問したり、アイデアを提案したりできることを念頭においてください。 自分の感情について話すことは許可され、強く推奨されています。心に浮かぶことを可能な限り詳細に示すことで、医療提供者はアイデアを提案できます。理解できない場合は、セカンドオピニオンを求めるとよいでしょう。

 

結果を提示する

結果を医療関係者に提示し、まずバランスの回復を目指します。気分を回復させるうえで十分なスペースを確保するために、生活の質を徐々に変えることが目的です。食事、睡眠、運動などの基本事項に焦点を当てます。身体と生活に最も適した食事、睡眠、運動のパターンについて、医療従事者に尋ねましょう。身体のバランスを構築し、甲状腺の健康やホルモンのバランス、心臓の健康、代謝の問題など、考えられるその他のうつ病の原因について確認しましょう。24

 

pdd生活のバランスをとる

全般的なバランスを確保する際には、十分に訓練された医療従事者とともに心の健康に取り組むことが大切です。気分に関する最も重大な問題の一つが知覚に起因するため、これに一人で取り組むのは困難です。CBTがうつ病の治療に最も優れているといわれているため、訓練を受けた医療専門家によるCBTについて検討してください。25

 

flowers自然な改善薬を模索する

ライフスタイルの持続的な変更を行う場合、抱えている問題に応じて、生活のバランスを保つうえで役立つ改善薬を用いることもできます。自然療法医は、回復を高めるための穏やかなサポートを提供可能です。

ストレスストレスへの適応能力が気分に大きく影響するといわれています。憤慨や不安を伴うストレスへの反応は、うつ病と非常に関連しています。以下は、非常に効果的なアダプトゲンの一部です:

オタネニンジン: ストレスに対する身体的な処理能力を高める26

イワベンケイ: ストレスに対する精神的な処理能力を高める27

エゾウコギ: ストレス下における身体の免疫力を高める28

アダプトゲンの中には血圧を上昇させる恐れがあるものもあるため、医療提供者による投与や経過観察が必要であることを念頭においてください。

睡眠ストレスに対処する最良の方法の一つは、概日リズムを正常にすることです。概日リズムとは、睡眠と覚醒のサイクルをいいます。以下は安眠の維持に役立つサプリメントです:

メラトニン: 健康な睡眠をサポートする、安全で中毒性のない天然ホルモン29

コガネバナ: リラクゼーションを高め、睡眠を促す植物サプリメント30

セイヨウカノコソウ: 睡眠を促し強化する植物性サプリメント31:228

気分のバランス気分を高める最良の方法の一つは、神経伝達物質の合成に必要な健康的な要素を体に与えることです。神経伝達物質は喜びと満足感を与えるシグナル伝達分子です。基本的な身体機能の原動力で、神経伝達物質のおかげで日々の活動を持続できます。

S-アデノシルメチオニン: S-アデノシルメチオニンは、三環系抗うつ薬と同様の気分高揚効果があることが示されています。32

ナイアシンは、ビタミンB群に属する神経伝達物質の要素で、気分を高揚させることが示されています。また、一部の重度の精神障害において精神機能を調節します。33

セイヨウオトギリ: 従来の選択的セロトニン再取り込み阻害薬に匹敵する効果があり、副作用が少ない気分を高める植物です。神経伝達物質を増強し、受容体を倍増させる働きがあるといわれています。34

一般的な医薬品や天然サプリメントは、前述の天然サプリメントと相互作用する可能性があることに注意してください。サプリメントを服用する際は、医療提供者の助言を得ることが大切です。決して落胆しないでください。PDDなどの慢性的な気分障害の治療には時間と労力を要しますが、人生を楽しく過ごすためなら努力する価値があります。