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間質性膀胱炎パートII:根本原因の治療

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間質性膀胱炎パートII:根本原因の治療

by Lara Spector, ND

Natura Wellness Clinic
3885 Duke of York Blvd. Suite 211
Mississauga, ON L5B 0E4
905 276-6800
laraspector.nd@gmail.com


Interstitial Cystitis A Naturopathic Approach



はじめに

前回の記事で述べたように、膀胱痛症候群としても知られる間質性膀胱炎(IC: interstitial cystitis)は、長期的な膀胱の不快感や痛みを伴う慢性炎症疾患です。他の症状は、排尿頻度の増加、尿意切迫、そして骨盤部の圧迫感といったものが含まれます。この記事では、間質性膀胱炎に寄与する主要因だけでなく、エビデンスに基づいたこれらの寄与因子に対応する治療法についても概観しましょう。

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間質性膀胱炎の病因は多元的で、この病態に対処する際の主な物理的要素は以下の通りです。

  1. 炎症および膀胱上皮機能障害(マスト細胞活性化およびグリコサミノグリカン(GAG: glycosaminoglycan)の欠乏に関連する)[1]
  2. 尿の酸性度[2]
  3. アリルアルキルアミン感受性[2]
  4. 感染[2]

例えばストレスのような、間質性膀胱炎の心理的要素への取り組みも非常に重要です。ストレスは間質性膀胱炎の主要寄与因子ですが、これについては前回の記事で検討されています。


治療の検討

間質性膀胱炎の患者さんに普遍的に現れるような単一の病理プロセスは存在しないことに注意するのが重要です。間質性膀胱炎の患者さんを治療する際、“原因を探してそれを治療する”そして“全人的な治療を施す”という自然療法医学の二つの指針が役立ちます。


各要因に対する主な治療法 Interstitial Cystitis A Naturopathic Approach
  1. 炎症および膀胱上皮機能障害
  2. 間質性膀胱炎においては炎症は大きく寄与しており、膀胱壁の透過性は間質性膀胱炎のおよそ80%の症例における顕著な特徴となっています[4]。膀胱上皮が薄くなり、ただれ、そしてマスト細胞の浸透増加は、間質性膀胱炎の膀胱の生検標本の特徴です。これらの炎症プロセスで破壊された膀胱の第一層は、グリコサミノグリカン層ですが、この層は膀胱壁組織と尿との間のバリアーの働きをします[3]

    食事: 食事の見直しは間質性膀胱炎の治療では標準的で、抗炎症性の方向に調整されます[5]。一般に、誘因食品およびその除外の可能性のある食品を見つけるために、食品・症状・排尿日記は欠かせません。以下の酸性度の項で述べられるような間質性膀胱炎の刺激食品だけでなく、グルテン、乳製品、そして糖のような炎症性食品を避けることで、高い効果を得られる人たちもいます。もう一つの選択肢は、免疫介在性食物アレルギーの有無を調べるためのIgG検査です。

    グルコサミン・サルフェイトおよびケルセチン: グルコサミン・サルフェイトはグリコサミノグリカン層の前駆物質であることから、膀胱壁に利用可能な治癒を助ける基質を提供するでしょう。ある調査では、ペントサン多硫酸ナトリウム利用の有効性が明らかにされましたが、これにはケルセチンとグリコサミノグリカンとの前駆物質が含まれています[6]。前回の記事では、ケルセチンがマスト細胞の活性化を阻害し、抗炎症性のある強力なフラボノイドであるこが議論されました[7]

  3. 尿の酸性度
  4. Interstitial Cystitis A Naturopathic Approach

    食事.複数の調査で、尿や資質を生産する酸っぱい食品と間質性膀胱炎の症状との関係が示されました。最も一般的な誘因食品および飲料はアルコール、炭酸飲料、かんきつ果物、トマトベースの製品、コーヒー、そしてチョコレートです。それに加えて、常に水を摂取することにより尿が薄まり、膀胱壁への刺激が軽減するでしょう[4]。

    クエン酸カリウムやベーキング・ソーダ食事の見直しに加えて、クエン酸カリウムやベーキング・ソーダのようなアルカリ化剤を摂取すると、尿pHを上昇させ症状を緩和するのに役立つでしょう[8]

  5. アリルアルキルアミン感受性
  6. 食事.アリルアルキルアミン含有食品(トリプトファン、チラミン、そしてフェニルアラニン)は間質性膀胱炎の症状を悪化させることが示されましたが、これは以下の食品および飲料に含まれています:バナナ、ビール、チーズ、マヨネーズ、アスパラテーム、ナッツ、玉ねぎ、レーズン、サワークリーム、ワイン、そしてヨーグルト[9]。酸っぱい炎症性の食品に加えて、これらの食品を避けることは、間質性膀胱炎の症状緩和に役立ち、膀胱壁の治癒を促すでしょう。

  7. 感染
  8. Interstitial Cystitis A Naturopathic Approach

    ウヴァウルシ間質性膀胱炎の症例には再発性細菌感染症と関連するものが存在します。ウヴァウルシは、尿路感染で最も一般的に用いられている抗菌ハーブの一つです。ウヴァウルシは、感染に関連する泌尿器症状を有意に軽減させることが示されました。このハーブの抗菌作用には尿中のpHがアルカリ性であることが必要とされることから、最善の結果を得るためには、ハーブを摂取する際に尿pHが8以上でなければならないことを、しっかり覚えておいて下さい[10]

    ブッシュ.このハーブは、尿路感染に対して長く利用されてきた歴史があります。ブッシュは抗菌作用を有し、尿路に対する特別の親和性がありますが、これが赤く腫れた膀胱上皮を鎮静します[10]


結論

間質性膀胱炎は多元的病態であり、この記事で言及されているように、単一の病理プロセスが間質性膀胱炎の全ての患者さんに現れる訳ではありません。ですから、患者さん一人ひとりの症状に対する根本原因を見付け出すことが大切ですが、ここで言う症状というのは一般に、膀胱壁機能障害および透過性、尿の酸性度、そして感染といったものが含まれます。根本原因に対して、食事の見直し、ハーブ、主要栄養素のサプリメント、そして生活習慣のカウンセリングといった、エビデンスに基づく特定の自然療法的手法に取り組むことで、間質性膀胱炎の患者さんに症状の軽減がもたらされるでしょう。