レモン水を飲むべき5つの科学的理由－水分補給による健康

水はガン、世界の飢饉や子供の病気のための魔法の治療法ではありませんが、健康的な生活習慣で水分補給は常にトップにあり、生命に不可欠です！

水は定量的に、生命に最も重要な栄養素です^[1]。

健康的でバランスの取れた食事、定期的な運動、日光、そして良質の睡眠と平行して重要なのが水分補給です。水分は生物に不可欠で、人は体の55-75%が水で出来ているため、水分が欠如すると一日以内に命を落とします^[1]。

（私を含めて）多くの人々が純粋な水を充分に飲料するのが困難な状況にありますが、少しのレモンを加えた飲み水には味や健康にとって大きな違いがあります。

柑橘類は、フェノール、フラボノイド、ビタミン、テルペノイド、還元糖そしてエッセンシャルオイルのような生物活性成分を含んでいますが、これらは、抗酸化性、抗炎症性、抗腫瘍性、そして抗菌性といった広範囲の健康保護の効果があります^[2] 。

レモン柑橘類の家族の共有です。そのラテン名は、シトラスリモンです。hesperedin、ヘスペレチン、ナリンギン、ナリンゲニン、ならびにクエン酸、ポリフェノール、及びアスコルビン酸のような生物活性成分（ビタミンC還元型）を含むレモンジュースcontenirの柑橘フラボノイド^[3,5]

更に詳しく見て行きましょう…

レモン水を用いて一日中充分な水分を確保すると得られる11の効果はこちらです。

注意： 水に入れるレモン汁の量は、以下の治療効果を得るためには十分でない可能性があります。レモン水の飲料は、あなたの主要治療計画に対して付加的なものでなければなりません。

多くの人々は“デトックス”という言葉を聞くと、防御態勢に入り、時には攻撃的になります。その理由は分かっています。貧しい食生活と宴会の人生に対する万能薬として、沢山の流行のサプリメント、食事法、そしてジュース健康法が“デトックス”という言葉で宣伝されているからです。

では“デトックス”は単なる流行でしょうか？そうかも知れません、しかしそれ以上に“デトックス”とは実際、体の生理学・医学的なプロセスです。 “デトックス”は解毒を表しています。

PubMedで“解毒”を検索すると31,127の記事がヒットします。

解毒は、有害である可能性の毒素から自分を守るための、体に元来備わる手段です。老廃物を貯蔵し、そして定期的な間隔で排出するための機能です。肝臓は、主要な解毒臓器のうちの一つで、安全に化学物質を体から取り除くために二段階の機能があります^[6]。

1. フェーズI： 脂溶性分子への還元および加水分解（活性・貯蔵型）

2. 2. フェーズII：水溶性分子との結合（腸や腎臓からの排出）

あなたの体は恒常性とバランスとを維持するように作られています。ですから、薬を服用する、あるいは体の解毒プロセスを人為的に高速化するのは危険でしょう。

“体の本来の解毒経路に負荷をかけるのは危険な可能性があります”

レモン水の飲料は、解毒臓器が最適な働きをするのを支える、. 多くの穏やかな解毒法のうちの一つです。本来のプロセスを加速することはありません。

口や腸（血液中ではなく）でのレモンの酸味は、膵臓からの胃酸分泌および胆嚢や肝臓からの胆液の流れを刺激します。これが、肝臓や脂肪細胞に蓄えられた毒素の自然な除去を支え、それらを安全に排出するのを助けます^[7]。

水分補給はそれ自体が、腎臓、肺、そして皮膚のような他の解毒臓器を支えます。

腎臓は、体内の水分バランスを司る主な臓器です。私たちが沢山水を飲むと、尿は次第に色が薄くなります。これは、私たちがフェーズII肝臓解毒の後に、過剰な液体に加えて血中から栄養素、電解質、ウロビリルビンや化学物質も排出し、水分バランスを維持しているからです^[8]。

慢性的な水分摂取不足は、次に挙げる幾つかの泌尿器系疾患の原因となる可能性があります^[8]。

1. 尿路結石症（腎結石）
2. 尿路感染
3. 慢性腎疾患
4. 膀胱ガン
5. 気分や認知機能の乱れのような非泌尿器系疾患

心血管疾患（CVD: cardiovascular disease）は今も世界中で死亡の主因です^[9]

アテローム性動脈硬化症は、プラーク形成が原因で動脈が硬くなる病気です。これらのプラークは動脈の内壁の軽い損傷が始まりですが、これにより脂質（主にLDLコレステロール内に含まれるアポβ脂質）がこれらの細胞内に入り込みます。これらの脂質は酸化し、マクロファージに捕食され、“油っぽい筋”を形成しますが、これは十代という早い時期から見られる可能性があります^[10]。

次にこの脂質が含まれているマクロファージが死ぬと、プラークが形成され、壊死および石灰化が起こります^[10]。もしそのプラークが大きくなれば、主幹動脈中の血流れを阻害し、命を脅かすかも知れません。

アテローム性動脈硬化症の原因で修正が可能なものは次の4つです。

1. 高血圧症
2. 糖尿病
3. 喫煙
4. 高コレステロール血症

注意： 一般的に信じられているにもかかわらず、コレステロールや飽和脂肪の多く含まれる食品の摂取は、あなたの血液検査でコレステロール値を増加させることはありません。 あるメタ分析によると、食事から摂取する飽和脂肪が心血管疾患のリスク上昇と関連があると結論付ける有意なエビデンスはないことが示されました^[11]。 しかし、飽和脂肪の摂取を制限する他の理由についてはこちらでお読み下さい^[12]。

適度な水分補給は、血圧の低下、致死性冠動脈精神疾患、静脈血栓塞栓症、そして脳梗塞の減少と関連があります^[1]。

その一方で、柑橘類果汁の摂取は、血漿コレステロールおよびトリグリセリド、肝臓コレステロールおよび血中LDL:HDLの値の低下を示します^[12]。最近の複数の研究によると、脂質異常症およびアテローム性動脈硬化症の治療における柑橘フラボノイドの重要な働きが示唆されています。

コレステロールの除去は、主に肝臓代謝と排便とで行われます。レモンの酸味は消化酵素と胆汁の分泌を刺激するのを助け、コレステロールの分解を促進します。コレステロールは肝臓で分解され胆汁酸に転換して水溶性になり、それで体から排出可能となります。

複数の動物実験によると、ナリンギン補給は、高炭水化物・高脂肪の食事で育てられた肥満ラットおよび卒中傾向のある高血圧症のラットにおいて、高血圧症を改善することが示されています^[13]。

レモン汁、レモン汁中の天然のフラボノイドそしてレモンの皮の水抽出物 は、健康な女性の血圧を下げる可能性がありますが、クエン酸値は収縮時血圧、脈圧、そして赤血球数への好影響と相関がありました。さらに、クエン酸摂取は、マグネシウムおよびカルシウムの食物からの吸収を高めますが、これも最適な血圧をサポートします。

皮肉なことに、複数の研究では、レモン摂取は個々人の活動レベルと高い相関があることが示されています。これから推測されるのは、健康に敏感な人々は、健康的な習慣の一部としてレモンを食べ、より頻繁に運動するのではないかということです^[5]。

複数の研究によって、柑橘類のフラボノイドは血糖値を、糖尿病やインスリン耐性をコントロールするための主要薬剤とであるメトホルミンと同様のメカニズムで、調整することが示されています。

これと同様に驚きなのは、ヘスペリジン、ヘスペレチン、ナリンギンそしてナリンゲニンには、肝臓でのグルコース新生を減少させることが示されたことです^[8]。肝臓でのグルコース新生というのは、肝臓によるグルコース生成のことですが、これは血流中に放出されエネルギーとして用いられます。インスリン機能が損なわれている人では、グルコース新生は血糖値を高くし、II型糖尿病と関連性のある組織損傷を引き起こします。

ですから：

“柑橘フラバノンによるグルコース新生経路の阻害（この作用は薬のメトホルミンと同類のものですが）はII型糖尿病のための魅力的な新しい治療ストラテジーの代表であるかも知れません^[14]。

ナリンギンに関する最近の調査によると、血糖降下活性は骨格筋へのグルコース取り込みを介して調整されることが示唆されています ^[1]。

また、ある動物実験では、高脂肪の餌を与えられたマウスのモデルにおいて、ナリンギン補給（食事1kgにつき0.2g）は、耐糖能異常およびインスリン耐性を改善することが分かりましたが、このような高脂肪の食事は炎症性サイトカインを増加させインスリン耐性や高血糖症の原因となります^[16]。

更に、ある動物実験では、高脂肪の餌を与えられたマウスのモデルにおいて、ナリンギン補給（食事1kgにつき0.2g）により耐糖能異常およびインスリン耐性を改善することが分かりましたが、高脂肪の食事は炎症性サイトカインを増加させインスリン耐性や高血糖症の原因となります^[6]。ナリンギンの糖尿病患者に対する可能性を知るためには、さらに多くの人を対象とした調査が必要です。

注意： 資格を持つ医療専門家の許可および監視なしに、薬の服用を中止したり、薬を変更したりするのは絶対にやめて下さい。

疲労の一般的な三つの原因は：

• 脱水および低血圧
• ストレスおよび不安による睡眠不足
• 鉄分欠乏性の貧血

レモン水は、水分を補給し、HPA軸（視床下部-下垂体-副腎）に滋養を与え、鉄分吸収を助けることで、これら三つの原因全てを標的とします。

あなたが血圧測定を行う時、80/60mmHgであることは多いですか？

もしそうならば、あなたは恐らく低血圧症で、その最も良くある原因は水分不足ですが、深刻な病気の兆候である可能性もあります。

脱水症状は以下の様な症状としても現れます^[1]

1. めまい、卒倒、意識喪失
2. 集中力低下および譫妄状態
3. 極度の喉の渇き
4. 便秘
5. 風邪、冷や汗
6. 吐き気
7. 頭痛
8. 疲労

急に立ち上がって眩暈を感じたことはありますか？

もしあるならば、これは姿勢性低血圧（または起立性低血圧）と呼ばれ、300-500mLの水を飲むことで治ります^[1]。

ですから、一日にグラス何杯の水（あるいはレモン水）を飲んだかを数えて下さい。もしそれが8杯未満ならば、一回一杯ずつ水分補給を増やしていって下さい。

低血圧症、血液量減少そしてナトリウム欠乏は、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系（RAAS: renin-angiotenin-aldosterone system）を模倣して血圧と血液量とを安定させます。

しかし、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系は視床下部にも影響を及ぼし、これが神経内分泌系および辺縁系に影響して、ストレス反応および不安を高めます。

ストレスおよび不安のレベルが肥大すると、睡眠不足、集中力低下、そして疲労を引き起こす可能性があります。慢性および管理不良のストレスはしばしば、身体的、精神的、そして感情的な疾病の根本的な原因です。

鉄分不足の人たちにとっては、鉄分が豊富に含まれた食事やサプリメントと一緒にビタミンC（アスコルビン酸として知られる）を摂取するのが理想的です。その理由はビタミンCの作用の相乗効果です。

1. 鉄分の転換を防ぐ 不溶性かつ非吸収性の鉄化合物への
2. 鉄イオンの第一鉄への還元（これは粘膜細胞への鉄分取り込みに必要であるようです）

鉄分欠乏性貧血の若いインド人女性を対象としたある調査では、アスコルビン酸を鉄サプリメントに加えると（モル比4:1）、鉄分吸収が最大3.5倍増加することが示されました。

柑橘類フラボノイドの研究の二大分野は炎症およびガンですが、これはその作用機構が完全には分かっていないためです。レモンおよび他の柑橘果物の抗酸化性は、体をガンの増殖や発ガン物質への暴露から守る作用があります^[6]。

ガン停止を試みる薬剤には主に三つあります^[6]。

1. 抑制剤 は前ガン物質が新たにガンになるのを防ぎます。

2. 阻害剤は発がん物質が致命的な開始部位に到達するのを防ぎます。

3. 形質転換剤 は発がん物質をより毒性の低い物質へと代謝するのを促進したり、その生物学的な作用を防いだりします。

柑橘類フ ラボノイドは、これら三つ全ての種類の薬剤として作用する可能性があり、ナリンギン、ナリンゲニンそしてアスコルビン酸と共に強い抗酸化物質であることが示されています^[1]。

ナリンギンおよびナリンゲニンは、抗酸化性、高炎症性、そして抗アポトーシス性（細胞の自然死を停止させる）のような、健康に良い多数の性質を有しています。腸微生物叢はナリンギンをそのアグリコン型であるナリンゲニンへと腸内で分解し、次にナリンゲニンが腸に吸収され、ナリンギン自体よりも強力な抗酸化作用を及ぼします^[1]。

試験官内および生体内研究では、次のようなナリンギンの様々な前臨床モデルの有効性が確立されました^[6]。 :

1. アテローム性動脈硬化症
2. 心血管疾患
3. 糖尿病
4. 神経変性疾患
5. 骨粗しょう症
6. リウマチ疾患

また、ナリンギンは、口腔ガン、乳ガン、結腸ガン、泌尿生殖器ガン、肝臓ガン、肺ガン、卵巣ガン、そして皮膚ガンといった様々な研究において化学的予防性および抗ガン性を有しています^[6]。しかし、ヒトにおけるナリンギンの根本的な作用機構を理解するためには、更に臨床試験が必要です^[6]。

アスコルビン酸は、抗酸化防御の第一線に関わっており、脂質膜およびタンパク質を酸化性損傷から守ります。人は自分自身ではアスコルビン酸を十分に合成できないため、果物や野菜からのアスコルビン酸の絶え間ない供給が必要です^[9]。

薬理学的濃度で投与されるアスコルビン酸は、正常細胞を除く大抵のガン細胞に対して20mmol/Lで影響を与えることが示されています。これは高濃度なので経口では摂取することが出来ませんが、静脈注射で簡単に摂取可能です。別の研究では、11のヒトのガン細胞株（ガン腫および膠芽細胞腫）をアスコルビン酸に暴露し培養したところ、それら細胞株の55%はよりガン化し易く（EC50 ≤ 20 mmol/L）、45%はより耐性がある（EC50 >20 mmol/L）ことが分かりました。これはガン細胞株の半分は20 mmol/Lのアスコルビン酸中では増殖せず、残りの半分はより耐性があり、効果的に細胞数を50%減少させる（EC50）ためには更に高用量が必要であったことを意味します。更に深い調査が必要ですが、柑橘系フラボノイドは何らかの抗ガン性を有する可能性があります。