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姿勢に自信を持つ

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姿勢に自信を持つ

by: Alison Chen, ND
Author: “What your poo says about you”

www.dralisonchen.com/insider



Build Confidence in Your Posture - Easy Habits To Utilize



人混みの通りを歩くと、恐ろしいボディランゲージや姿勢を見かけることでしょう。多くの人が猫背でうつむき、しかめ面をして、携帯電話に向かってタイプしていることでしょう。座っている人はまず殆どが猫背ですが、同じ事が運転、食事、談話、電話、トイレ、デスクワーク、勉強といったことをしている人に言えるでしょう。

しかし誰か姿勢の良い人を見ると、なんということでしょう!その溢れる自信から、彼らは本当に目に留まります。あなたが重要な会合やストレスの多い状況に出かけることがあるならば、次の四つは自信があることを示すためにできる最良のことです:

  • 大きな声ではっきり話す
  • しっかりと握手をする
  • 真っ直ぐ背筋を伸ばす

背骨

背骨は椎骨と呼ばれる小さな骨が下から上に積み重なることによって構成されています。椎骨はくさび形をしており、たわみやすい軟骨を間に挟むことで適度の衝撃を吸収し、背骨にしなやかな動きをもたらして脊髄を保護します。

脊髄は多数の神経繊維から出来ており、これらの神経繊維は体の隅々に到達して体を機能させます。一つ一つの椎骨には左右対になった脊髄が伴われ、それは背骨を出て体へと続いています。頸椎はその中では特別で、頭蓋底の下あるいは後頭部と一番上の頸椎骨との間から一つ余分に神経対が出ています。背中は24の椎骨(に加えて仙骨および尾骨)と各々の脊髄神経とから構成されています:

  • 頸部:7つの椎骨+8つの神経対
  • 胸部:12の椎骨+12の神経対
  • 腰部:5つの椎骨+5つの神経対
  • 仙骨: 1ユニット(5つの椎骨が融合したもの)+5つの神経対
  • 尾骨: 1ユニット(3-4の椎骨が融合したもの)
The Spine

人の背中を見る際には、背骨は真っ直ぐして体の中心に横たわっているべきです。横から見る際には、背骨は二重の波の形をしています。背骨の正常なカーブは右上の図の通りです。


背骨の異常なカーブ

異常なカーブは、遺伝性の身体変異、急性損傷、骨あるいは軟骨の劣化、不適切な筋肉のアンバランス、反復運動あるいは悪い姿勢、自然老化、そして体重配分の変化が原因で起こる可能性があります。

脊柱側彎のような遺伝性の身体変異は重症度が様々かも知れません。しばしば思春期前の若い女の子たちに軽微な脊柱側彎が見られますが、これは思春期の急成長の完了後には自然と解決します。

  • 構造的:
  • 通常これは遺伝性の左右非対称の骨の形成です。
  • 機能的:
  • 後ろから見ると背骨がカーブしており、前屈してつま先に触れると背骨が真っ直ぐ伸びます。このタイプの脊柱側彎は、筋肉がアンバランスで背骨が自然な位置から引っ張られる・押されるのが原因です。これは、常に片側の動きや片側の筋力トレーニングをしているスポーツ選手に良く見られます。

衝撃力の大小に関わらず、急性損傷は軽症あるいは非常に重症であるかも知れません。私の叔父は頭を打った後二日間、病院に行くまで、特にそれに注意を払いませんでした。実は叔父の脳内ではゆっくりとした出血があり、残念なことにそれにより叔父は命を落としました。大事を取るために、背骨や頭への全ての損傷には、医師による分析および脳神経機能と構造上の影響についての検査が必要です:

  • 転倒および頭部打撲
  • 頸部傷害
  • 脳震とう
  • 椎間板ヘルニアが原因の足の両脇あるいは後部の座骨神経痛
  • 椎骨の骨折
  • 脊髄裂傷が原因の無感覚あるいは機能消失
  • 頭部あるいは背骨への損傷関連の痛み、感覚障害や慢性症状
  • 損傷が原因での、腸運動あるいは排尿のコントロール不能

骨や軟骨の劣化には、しばしば老化関連の病態やリウマチ性病態が伴います:

脊椎分離症:椎骨(通常腰部)の疲労骨折。

脊椎すべり症:(通常は腰部にある)一つの椎骨が一つ下の椎骨の前方にすべります。大半の人では症状がありませんが、そうではない人たちでは腰部や臀部の痛み、しびれ、うずきや、足の筋肉の緊張あるいは衰弱、腰椎前彎、そして足の引きずりがあるでしょう。休息することで一時的な軽減が見られ、立つ、歩く、そして他の活動で痛みは悪化します。

変形性関節症:老化および軟骨のサポートが失われることによる、首および背骨下部によく見られる骨の分解。

骨減少症と骨粗しょう症:特に閉経後の女性に見られる老化による骨密度の低下。

軽度の首や腰の痛みの一番の原因は、反復運動や悪い姿勢により筋肉のバランスが悪くなることです。正しい運動、ストレッチ、軟部組織の運動、そして時には整骨により、体をバランスの取れた無症状の状態へと再調整することが可能です。

フットウエアは、一般に悪い姿勢および腰痛で見過ごされている犯人です。もし足が正しくに支えられなければ、膝、お尻、そして肩がずれる原因となるでしょう。もしお尻や肩が真っ直ぐでないことに気が付いたら、これはあなたの体が力のアンバランスを補おうとしているサインかも知れません。しかし、構造的なアンバランスが原因で、身体の対称性を得ることが不可能な幾つかの病態(例えば、足の長さの不均衡、構築性側彎症など)があります。適切な筋肉を維持し予防のために運動することが、問題が更に進むのを制限するための鍵となります。

体重分配の変化および老化によって、背骨で支えられている体重は自然に移動します。肥満および妊娠では、体の中央部分前面の体重が増加し、スウェイ・バックとも呼ばれる腰椎前彎がもたらされるかも知れません。歳を取り、常時前方に猫背になっていると、これが背骨の胸椎後彎を増長します。このような背骨の変化は、痛みや関連症状をもたらさない限りは、必ずしも悪いことではありません。


Proper Posture While Standing, Sitting, and Lying Down 起立時および臥床時の正しい姿勢

起立時の解剖学的な姿勢は、前方に向けた足、お尻、肩、そして頭;耳、肩、お尻、膝、そして足首は体に沿った上下の直線となる;肩を後方に下ろす;手のひらは前方に向ける;というのが正しい解剖学的なポジションと考えられています。肺の酸素・二酸化炭素交換の容量という観点では、胸を開き、肩を後方に下ろすことが良いでしょう。

しかし、姿勢が腰痛に及ぼす影響は非常に小さいのです。驚くほど多数の姿勢の良い人たちが腰痛を持っておあり、姿勢が悪くても腰痛のない人たちがいます[1]。

エルゴノミクス(人間工学): 座位は、大半の人たちが前のめりの猫背で、目を凝らし、首を伸ばして何時間も過ごす姿勢です。体に合った人間工学的なワークステーションで、一時間毎に休憩を取って立ち上がり歩くことは、身体的な健康および精神的なウェルビーイングに良いでしょう。

正しいエルゴノミクスの一つは、両足が床に着き、体の全て(肘、お尻、膝、そして足首)の角度が90°の直角になる、支えのしっかりした椅子です。スクリーン、本や物体は目の高さからわずかに低い位置に置いて、疲労の原因となる首への緊張を避けて下さい。解剖学的なポジションの場合と同様に、両耳、両肩、そして両方のお尻は同じ高さにならなければなりせん。

Abnormal Curves in the Spine

睡眠:あなたがどうやって眠るかは、眠りの質だけでなく痛みにも大きく寄与します。例えば、もしあなたに腰痛があるならば、何時間もの間、背骨を過度に伸ばすような過度の圧力がかかることから、うつぶせで寝るのを避けるべきです。睡眠時の最善の姿勢は横向きと、もし呼吸に問題がなければ仰向けです。

横向きの際には、頭の下の枕は高くして肩と頭との間の隙間を埋めて下さい。仰向けでは、頭の下に薄めの枕を置いて下さい。目標は背骨本来の位置(良い姿勢で起立した際のもので、完全に平らでない)を維持することです。

同様に、膝の本来の位置を保つために枕を余分に使って下さい。横向きの際には、膝-肘間の長さはお尻-肩間の長さよりもずっと短くなります。膝と腕との間に枕を置くと、お尻の関節および腰への圧力を取り除きます。仰向けに寝る際には、枕を膝の下に置き腰へのストレスを取り除いて下さい。もしうつぶせ寝しか出来ないならば、枕をお腹とお尻の下に置くことにより、腰への過度な伸張力が減り、腰痛を助けますが、これは過度の回転による首の強張りには効果がありません。

一般のマットレスはスプリングを使っています。あなたの体の重さでスプリングが下の方へ押されると、それにより体のその部分への血流が阻害され、不注意で深いREM睡眠から目覚めてしまう可能性があります。

ですから、私がお薦めするのはラテックスのマットレスですが、これは天然のゴムの木から作られています。ラテックスのマットレスは厚く、柔軟性があり、柔らかいことから、あなたの体にフィットして血流を妨げることなく体を正しく支えます。これが、傷からの早い回復、一つの姿勢でより長い睡眠、そして途切れることのより少ない回復睡眠をもたらします[2]。


運動

直立の姿勢と強い姿勢筋とは、自信を作り、呼吸を改善し、運動パターンを改善し、そして体への反復性の損傷を防ぐのを助けるでしょう。健康的な姿勢は、強い背筋(脊柱起立筋、広背筋、僧帽筋、菱形筋、後部三角筋、そして体幹)によるものだけではなく、柔軟性増加および支えのしっかりとしたフットウェアによっても作られます。

Exercises

首および肩のストレッチと回転: 毎朝、首の半回転(顎で胸にネックレスを描くように)と肩の一回転を、前方向と後ろ方向の両方、行って下さい。

二重顎エクササイズ: 仰向けに寝て、頭の後側を床に押しつけて下さい。これは“二重顎”の効果があり、首の前側の筋肉を強化する一方で、首の後側の筋肉を弛緩させます。これはうつ伏せ、座位、理学療法のバンドで力を加えた状態でも行うことが可能ですが、背中を本来の位置に保つことが重要です。

胸のストレッチ: 玄関で片足をもう片方の足の前に置いて下さい。片手と片肘とをドア枠に90°の角度で置いて下さい(あなたが前方に転倒することを防ぐために胸筋が収縮する可能性が高いことから両腕を同時に行わないで下さい)。体重を前足の方にかけると同時に体をわずかに胸が伸びた感じがするまで後に反らせて下さい。

肩甲骨引き戻し、YとT: これは、うつ伏せに横たわるか、あるいは背中を平らにし腰を曲げて立って行います。腕を45°の角度(Yの形)で10-15回上げ下げし、次に90°の角度(Tの形)で再度10-15回上げ下げして下さい。腕を上げた状態で肩を下げ、肩甲骨を引き戻すあるいは後方に引き、体幹を意識しながら5秒間そのままの姿勢を保って下さい(次のページ上の写真を御覧下さい)。

体幹を補強する: 体幹をどのように意識するかを学ぶ手始めは、デッド・バグ運動(dead bug exercise)です。

僧帽筋下部および広背筋を強化するエクササイズは肩を耳から遠くなる方向に下げるのを助けます。

p僧帽筋は首の付け根から肩の後、そして背中の中心を結ぶ菱形の部分です。広背筋は背中の“翼”で、腋窩からお尻にかけての部分です。
  • 座位あるいは起立した状態でのバンドや綱を使ったロー(船こぎ)マシンによるエクササイズはこちら(https://youtu.be/GZbfZ033f74)を御覧下さい。
  • 体を傾けた状態でバーやロープを使ったロー(船こぎ)エクササイズはこちら(https://youtu.be/DgNmt7J2-C0)を御覧下さい。
  • ラット・プルダウンマシン-様々なワイドグリップはこちら(https://youtu.be/D5BQ4lsGQoQ)を御覧下さい。