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バースコントロール-“ピル“以外の選択肢 パートII

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バースコントロール-“ピル“以外の選択肢 パートII

by Dr. Christina Bjorndal, ND

Natural Terrain Naturopathic Clinic
200-6650 177th St NW
Edmonton, AB
T5T 4J5

naturalterrain.com

これは「経口避妊薬以外のバースコントロールの選択肢」についての2部シリーズ記事の第二部です。パートIでは子宮内否認システムおよび銅IUDについて詳細に検討しました。パートIIでは避妊リング、避妊用パッチ、ペッサリー、コンドーム、そして周期法を網羅します。.



“避妊リング“および”避妊用パッチ“

  避妊リングおよび避妊パッチは、経口避妊薬と組み合わせた二つのバリエーションで、ですから“ピル”と同様のリスク、副作用、そして禁忌があります[1]。ヌーバリング® そしてオーソ・エブラパッチ(米国内)やエブラパッチ(米国外)のような製品は、女性ホルモン(エストロゲンおよびプロゲスチン)を三週間放出して排卵を阻害し妊娠を防ぎます[1]。避妊リングは膣に挿入しますが、パッチは皮膚に貼ります。ホルモン放出の3週間後、リングや皮膚パッチを取り除きますが、これにより、経口避妊薬と同様に、月経に似た消退出血が起きます。これらの方法は、排卵を阻害する方法が違うことから、ミレーナ®とは異なる働きをするため、必ずしも頸管粘液や子宮内壁を変化させることはありません。完全に使用すれば、避妊リングと避妊パッチとの両方で99.7%の避妊効果があり、一般的な使用法では92%です[2]

バースコントロール-“ピル“以外の選択肢 パートII

v ペッサリー

これは、将来の妊娠に対する影響のない、ホルモン不使用のバリア法です。ペッサリーは、殺精子剤で満たされた柔軟性のあるラテックスあるいはシリコンで出来たドーム型の装置で、膣上部に挿入して子宮頸部を覆います。ペッサリーは子宮頸部の入り口に殺精子剤によるバリアーを形成し、効果を上げるためには殺精子ジェルと一緒に使用しなければなりません。ペッサリーは最も長くて性交前6時間から挿入可能で、性交後、最低6時間(最大24時間)は装着したままでなければなりません[1]。もし24時間以内にペッサリーを取り外すことなく1回以上の性交が生じるならば、正確を期すために、より多くの殺精子ジェルを加えることが可能です。

正しく首尾一貫して使用すればペッサリーの避妊効果は94%ですが、一般的な使用では84%です。効果を最大限に上げるために、ペッサリーは、適切な衛生習慣や定期的な挿入、洗浄、取り外し、そして保管といった女性側の能動的な関与を必要とします。ペッサリーの使用は、手による挿入や取り外しが原因の尿路感染発生率を高める可能性があります。過去には、快適さおよび有効性を確実にするために、医師によるフィッティングが必要とされました。

1955年には既婚女性の最大25%がペッサリーを使用していました[19]が、経口避妊薬が現われ、女性たちは維持がより簡易なオプションを手にし、ペッサリーの人気は大きく下降しました。2009年のカナダ全国避妊調査によると、ペッサリーを避妊に利用している女性はたった0.2%です[4]

D人気の低下が原因で、ここ数十年、カナダではペッサリーの入手には制限がありました。しかし、より多くの女性たちがホルモン療法の代替を探している現在、ペッサリーの人気は回復しつつあります。古い製品の欠点を改善したペッサリーの新製品が市場に登場しています。例えば、カヤ® という新製品は大多数の女性にフィットし、医師によるフィッティングの必要性がなくなりました。ペッサリーの利点は他のバリアー法と同様に-ホルモンの変化や受胎能力の変化がなく-、欠点は他の利用可能な方法と比較すると、女性側のより能動的な関与が必要とされることですが、適切な使用で男性用コンドームと同程度の効果があります[2]


Birth Control -What Are Your Options Besides “the Pill”?
Part 2 of 2

男性用コンドームと殺精子剤

男性のコンドーム使用は、最も一般的な避妊法の一つです。完全に使用すれば、避妊効果は98%ですが、一般的な使用で効果は85%に下落します[2]。完全な使用というのは、コンドームを全ての性的接触前に装着し、ずれたり破いたりせず、射精後直ちに取り外す、そしてこれは首尾一貫して正しく毎回行わなくてはなりません。ですから、テクニックおよび一貫性がこの避妊法では鍵であり、あなたとそのパートナーとの両方を可能な限り守るために、双方の深い関与が必要とされます。

付加的に殺精子ジェルやフォームを使用することで、この避妊法の効果をさらに高めることが可能ですが、殺精子剤による避妊を追加した一般的な使用でどの程度効果があるのかについては正確に確認されていません。コンドームの利点はホルモンを含まず、性感染症やHIVに対する非常に高い保護効果があることです。コンドームは、男性パートナーの関与を必要とするライフスタイルの選択であり、セクシュアリティー、安全性、そして心配をお互いに話す機会にもなるでしょう。破損のリスクが高まる可能性があることから、ラテックス製の潤滑剤をラテックス製のコンドームと一緒に使わない、あるいは二つのコンドームを一度に使わないよう注意することが重要です[2]


Birth Control -What Are Your Options Besides “the Pill”?
Part 2 of 2

周期法(リズム法)

周期法は、あなたの体の周期で妊娠しやすい時期と妊娠しにくい時期を予測する方法です。体は月経周期を通して目に見える検知可能なホルモンの変化の兆候を示すという知見に基づくと、女性は排卵日を知ることが可能で、ですから妊娠しやすい時とそうでない時とを知ることが可能です。妊娠しやすい期間中は、性交を完全に止めるか、避妊のための効果的な別の方法を用いるかをしなければなりません。これは、月経周期を追跡し、何時、何が起こっているのかが分かることから、あなたの体について知る素晴らしい方法です。もしあなたが勤勉で着実ならばこれは非常に有効でしょう。論理的に完全な予測(つまり、あなたの排卵日が非常に正確に分かるならば)をすれば、95-97%の効果があります。しかし、この方法は着実かつ注意深い監視が必要なことから、一般的な効果はおよそ75%と下がります[2]

月経周期を追跡するためのカレンダーの使用、子宮頸部粘膜厚の評価、毎日の基礎体温測定、そして乳房の圧痛といった、排卵を検知するために調べることの可能な異なるアプローチが存在します[5]。あなたの月経周期自体は、ストレス、変化、外傷、疾病、そしてアレルギー反応のような多くの要素に依存してバラつく可能性があり、タイミングについて確信することは難しくなる時もあることを覚えておいてください。もし周期法に興味がおありならば、あなたとあなたのパートナーとの両方が関与し、追跡に一貫性があることを確実にしてください。適切に行われれば、これはナチュラルで効果の高い避妊法です。


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説明を受けた上での決断

バースコントロールは、重要で個人的な決断です。もしあなたが経口避妊薬の代替を探しているならば、幾つかのオプションが利用可能です。全ての方法に従う必要はなく、あなたの体に合っている方法を選んでください。医療専門家とあなたのための選択肢を話し合い、各方法の全ての影響についての説明を受け、あなたの人生のこの時期に、あなたにとって安全で快適な方法は何かを決めてください。

 

 


避妊のためのバースコントロール法の相対的効果[2]
方法 効果
(完全使用)
効果
(一般的使用)
経口避妊薬・ピル99.7%92%
避妊用パッチ99.7%92%
避妊リング99.7%92%
ホルモンIUD、ミレーナ®99.9%99.9%
銅IUD、ParaGard®99.4%99.2%
ペッサリーと殺精子剤94%84%
男性用コンドーム+殺精子剤99%確認データなし
男性用コンドーム(殺精子剤なし)98%85%
周期法97–95%75%
膣外射精96%73%
バースコントロールなし15%15%

 





クリスティーナ・ボーンダル、商学士、自然療法医師、1990年のブリティッシュ・コロンビア大学の名誉商学士取得。卒業生総代。2005年にCCNMにて自然療法医学の博士課程修了。博士は、うつ病、不安神経症、双極性障害、摂食障害、ADD/ADHD、そして統合失調性感情障害のような精神疾患に特化した資格を持つカナダ国内で数少ない自然療法医師の一人です。メンタルヘルスにおける多くの課題を克服したクリス博士は、人生の障壁をどのように克服するかについて、そして人々が彼らの可能性を十分に発揮するのを奨励する自己啓発的なスピーチで、とりわけ稀有な存在です。博士は現在、メンタルヘルスに関する著作を執筆中です。 www.drchrisbjorndal.com